赤本・青本

赤本・青本

トップページ記載のとおり、損害賠償額の計算基準には、①自賠責基準②任意保険基準③裁判基準の3つの基準があり、後者ほど高くなります。正当な賠償基準は、判例の集積から作られた③の裁判基準です。

裁判所と弁護士会が協議して作る裁判基準は、毎年改定されて書籍としてまとめられています。裁判基準をまとめた書籍には、日弁連交通事故センター東京支部発行の「損害賠償額算定基準」と日弁連交通事故センター本部発行の「交通事故損害額算定基準」があります。本の色から前者を赤本、後者を青本と呼んでいます。

赤本は、東京地裁交通部の基準が基となっており、青本は全国の裁判所の基準が基となっています。そのため、例えば、後遺障害1級の慰謝料額であれば、赤本の記載が2800万円というように特定の金額になっているのに対し、青本の記載は、2700万円~3100万円のように幅を持たせた金額となっています。実務上は、赤本の方が広く使われていますが、弁護士は、状況に応じて青本の基準も活用していくことになります。

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